就業規則の基本を理解する

企業法務
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会社に入ると、就業規則と呼ばれるものが存在します。
社員の立場としては、あまり詳しいことを知らないかもしれませんがそれを守らなければいけません。
会社の社長からすると、そのような規則がありそれを明確に定めることが必要です。
ただし、あまり小さな会社の場合には明確にしていないケースも少なくありません。
よくある例としては、まだできたばかりの会社がこれに該当します。
例えば社員が1人しかおらず明確な決まりがない場合は、それで問題ないケースも少なくありません。

中小企業であっても就業規則を定めている例が多い

しかしながら、社員がたくさんいる場合に規則がない状態だと問題が生じるケースが多いわけです。
現在大企業や社員がたくさんいるような中小企業であっても就業規則を定めている例が多いです。

残業に関する内容

具体的にどのような内容のものかと言えば、例えば残業に関する内容です。
社員としては、残業をすることができるかどうかがとても重要になります。
自分にお金を稼ぎたい人ならば残業をしたいと考えるかもしれません。
逆に中には、一切残業したくない人もいるでしょう。
急いで帰り自分のプライベートを確保しようとしている人などがこれに該当します。
パートであっても、縛りがある以上はそれに従うしかありません。
どのような内容になるかと言えば、残業手当が出るかどうかです。
具体的に大きな企業は残業手当が出ることが明記されていることがほとんどになります。
むしろ残業手当がでない会社の方が少ないでしょう。
基本的に、残って仕事をしても一切お金を支払われない日がほとんどになります。
なぜこのようなケースが発生するかと言えば、規則が満足でないからでしょう。

残業をすることによりトラブルになるようなことも少なくない

そして、残業をすることによりトラブルになるようなことも少なくないです。
例えば、残業に関する規則が定められていない場合残業代を支払うと社員が伝えてくるかもしれません。
もし会社側で規則を定めている場合は、入社時にこの規則に従うことを紙面で説明しなければいけません。
仮に紙面で説明しなかった場合は、やはり争いが起きるケースがあります。
入社の時、1枚の紙を渡し契約書と書きそこに就業規則を書いておく必要があります。
裁判になる例は少ないですが、争いが起きるだけで会社にとっては大きなダメージになるでしょう。
ましてや、裁判等が発生した場合には取り返しがつかないケースも少なくありません。
小さな会社の場合は、それだけでイメージが悪くなってしまう心配もあります。

賃金の問題

次に問題になりやすいのは、賃金の問題になるでしょう。
やはりお金に関する問題が大きな問題に生じやすいです。
例えば、社員でなくても時間で働いているパートの場合やアルバイトの場合で残務に対してお金が支払われないとします。
このような場合、もし規則があれば社員側としても訴えることができると言っても過言ではありません。
逆に、会社側としては規則がないのをいいことに自由に変更することも可能です。
ちなみに、就業規則を途中で変更しても何ら問題はありません。
しかし、それをすべての人に知らせなくてはいけませんので反発を招く恐れがあります。
大抵の場合、会社にとってメリットのある内容であれば、社員にとってはデメリットになる可能性が高いです。
逆に、社員にとってメリットがある内容は、会社にとってデメリットがある内容になります。

規則に掲載されていないことも従わなければいけないのか?

では、規則に掲載されていないことも従わなければいけないのでしょうか。
これは会社によって争いが生じることも少なくありません。
例えば、慣習的に長い間認められてきたことに関しては、特に争いがないものと考えられます。
例えば、残業に関する決まりがなく、社員が毎日30分ずつ無料で残業していた場合には、慣習に従ってわずかの時間の残業が認められる可能性があります。
ただしこの点に関してはケースバイケースになるため、絶対と言うものは存在しないと考えておきましょう。

社員が不利になるような内容の場合

社員が不利になるような内容の場合には、一体どのように対応したらよいでしょうか。
これに関しては明確な決まりがあるわけではありませんが、基本的に社員が不利になるような内容ならば社員の同意が必要になるところです。
具体的に述べるならば、例えば時給が下がってしまうような場合です。
時給が下がってしまうような場合は、基本的に社員が同意をしなければ効力はないとされています。
そのため、社員すべての同意を得ることにより、成立するものと考えた方が良いです。
途中で規則を変える場合には、労働基準法により届け出をしなければいけない決まりになっています。
そうでなければ、自由にどのようにでも規則を変えることができてしまうからです。

まとめ

もし届け出を怠った場合、その規則は一体どのように扱われるようになるでしょうか。
これに関しては、効力がなくなる事はないとされています。
そのため、そのまま規則は有効に働くと考えて良いです。
しかしながら、労働基準法を破ったと言う意味においては会社側に罰則が変わる可能性があります。

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